先日、職場の短期研修者の目標設定を行いました。
その際、現代の学び「経験学習」について改めて考えたのでまとめてみました。
特に、現在のコロナの時代、
普段経験しない体験や感情を経験していると思いますが、
その経験を成長に結びつけるヒントになれれば嬉しいです。
よく「知識」と「知恵」は違うという話があります。
知識とは、人頭の中に入れるデータのこと、
知恵はそのデータを使って問題を解決していく能力のことです。
大切なのは、いくら知識が多くあったとしても、
知恵を使わなければ物事に対することはできません。
今の時代は特に「知恵」が重要です。
理由は3つあると思います。
●予測不能(VUCA)の時代:Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)コロナのことを考えると納得。
●AIの時代:人口知能のレベルが上がり、人の仕事が変化。
●人生100年時代:人生のうちに何度も価値の大きな転換点を経験し、柔軟な対応力が必要。
この時代を乗り越えていくためにも、
課題に対して柔軟に解決していく知恵の力が大事です。
知恵をというと漠然としていますが、
「非認知能力」というと実態が見えてきます。
非認知能力とは、
「学力のような数値化できない力」のことで、
以下の3つを指すことが多いです。
●目標を達成するための力:忍耐力、自己抑制、目標への情熱
●他者との協働:他者と協働するための力:社交性、敬意、思いやり
●情動の制御:自分の感情をポジティブにコントロールできる力:自尊心、楽観的、自信
確かにそう言われると大事そうですが、
こういったことは学校では中々教えてくれません。
学校で行う学習サイクルは、
①知識を観察(読む・聞く)
②知識を覚える
③試験で学習したことをアウトプット
知識の定着には良いですが、
知恵・非認知能力はなかなか身につけられません。
では、どうやって学んだら良いのでしょうか。
その上で組織行動学者Kolbの「経験学習サイクル」が参考になります。
以下の4つのプロセスを踏みます。
①経験:やってみる
②内省:何が起こったか振り返る
③概念化:既存の理論(知識)と照らし、自分の理論を作る
④適応:再度現場に落とし込む
組織の中でも、
しっかり学習しないと経験させない組織や、
逆に経験だけどんどんさせる組織のどちらかが多いと思います。
効率的なサイクルを回すためには、
経験させることは大事ですし、
経験してやりっぱなしにせず必ず振り返る時間を作ることが大切です。
さらに言えば、知識を学んだら必ず自分の言葉に置き換えることが重要です。
コロナの時代、普段経験しない体験や感情を経験していると思います。その経験が少しでも活かされますように。