家庭医の学習帳

千葉県のクリニックで子どもからご高齢の方を日々診療。心療内科・家族支援にも力を入れています。日々考えたことや勉強したことを綴ります。

子どもが2歳になって子育てを振り返る

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我が子が2歳になりました!誕生日は大好きないちごを近場の農場でプレゼント。
 
最近おしゃべりするようになり、回らない舌をフルに活用して何かを伝えようとする姿に一層愛らしさを感じます。まだ2年ですが、振り返ると大変なことも多く、これらをする世の親たちには尊敬しかありません。
 
子育てほど非効率的かつ非合理的なことは少ないのではと思います。効率化を考え、他のことや考えごとをしながら相手をするとすぐに子どもにばれますし、立てた予定はめちゃくちゃになります。遊び相手になると、底なしの好奇心にこちらのかなりの時間を要します。
 
それでいて、小さい本人はそんなこと覚えていないだろうし、与えたものが今後親に返ってくるわけでもありません。市場原理の「Give & Take」や「Win-Win」の価値観だけではやりきれない思いはどうしても残ります。
 
それでも、子どもに愛情を注ぎたくなってしまうし、日々忘れがちな利他心を養ってくれることも感じます。何より、人生は生産性ばかりが重要でないことを教えてくれます。
 
発達理論で有名なエリクソンは成人期の課題を「生殖性」の獲得とし「自分の時間のみに生きること」以上に「自己の世代から次の世代へと手渡すこと」に価値を見出し、誇りを持つことが人格形成に必要(子育てに限らず)としています。
 
私もまだ父親としては2歳になったばかり。これからも頑張っていきたいと思います!